ヌーベル常備菜

一品あるだけで食事の満足度をあげる、日持ちするお惣菜。煮物や佃煮だけでなくサラダ感覚のものも。冷凍庫、密封容器など、常備の強い味方がある今だから、昔とは違う感覚のメニューも可能です。

週末や時間がある時、気分転換に思い立った時、まとめて作る…あとは毎日の食生活に楽しく組み込んで。きわめて簡単に、たっぷり美味しく。ひとり暮らしの方、共働きの方、忙しい方、カラダと食を大切にする方におすすめ、「ヌーべル常備菜」。

盛り付けるだけ温めるだけなのに、食卓にのると、その料理に込められた時間まで味わえるのが常備菜の魅力です。

◎清潔な容器で保存、冷蔵庫には冷めてから。煮込み料理は急冷することで菌の繁殖を防ぎましょう。◎作り置きした常備菜には、ラベリングしていつ作ったものか一目で分かるようにすることで、食べ忘れの予防に繋がります。

春の旬素材、ウド。太い部分を酢味噌和えにして皮と細い部分はキンピラに、というのが、よく作るパタン(個人的にではありますが・・・)。そうじゃない食べ方もいいな、皮ごと手軽に作れないかな、そんな思いから作った箸休めなお惣菜です。レモンをきかせて爽やかに。ゴマや黒胡椒はお好みの量で。ウドの個性がしっかりあるのでたっぷり入れても美味しいです。


材料

ウド 1本(180~200g)  ツナ缶 小1缶70g

白すりごま 大さじ1~  黒胡椒 適宜

★レモン汁 小さじ2 酢 小さじ1  砂糖 小さじ1/2  塩 ふたつまみ  オリーブオイル 小さじ1~2


作り方

① ウドの表面の産毛をたわし等でこすり取りながら洗い落とす。根本に茶色く固い部分があれば削る。細い部分は4、5cmにカット、太い部分は5㎜程度の幅の斜め切りしてから縦に3、4等分する。皮付きのままでOK。

② ボールに★の調味料をよく混ぜ合わせておく。

③ 鍋に湯をわかし、①のウドを1分茹でザルにあげる。

④ 茹で上げたウドの水気をしっかりきりつつ熱いうちに②のマリネ液に入れ混ぜあわせ、ツナ(オイルごと)と白すりごまも入れて和える。好みで黒胡椒を。

⑤ 味がなじむまで少し置く(冷蔵庫へは粗熱がとれてから)。


・ウドは切り分けてからすぐ茹でるので、水にさらしてアクをとる必要はありません。切ってから少し時間を置く場合は、空気にふれないよう水にいれてください。

・保存と賞味:密閉容器で冷蔵。3.4日。

春にむかう季節限定な新ごぼう&新玉ねぎをサラダ風に。ごぼうのマヨネーズ和えはよくありますが、醤油をきかせてマヨネーズは控えめ、さっぱり仕上げます。大きめカットと醤油風味で、シャキシャキ食べごたえのあるおかずになります。和える前に水気をしっかりきるのがコツ、作り置いたときに味がぼけません。


材料

新ごぼう 150g(1本目安) 新玉ねぎ 100g(1/2個目安)

★マヨネーズ 大さじ2  醤油 小さじ1 粒マスタード 小さじ1

黒胡椒 適宜


作り方

① 新ごぼうは、たわし等で表面の汚れのみを水で洗う。皮付きのまま、5mm程度の斜め切りに。太い部分のところは縦に、2~3等分にきりわけ、太目の千切りに。

② 新玉ねぎは極薄にスライスして、水に数分さらしてから水気をしっかりしぼる。

③ 鍋に湯をわかし、①の新ごぼうを3~4分程度茹でザルにあげる。色を白く上げたい時は、湯に少量の酢(分量外)をくわえる。

④ ボールに★の調味料をいれ混ぜ合わせ、水気をしっかりとった②と③の新玉ねぎと新ごぼうと和える。食べるときに好みで黒胡椒をふって。

・新ごぼうはアクが少ないので水にさらさなくてOK。
新玉ねぎも辛みは少ないので、水にさらしすぎないようにしてください。
・保存と賞味:密閉容器で冷蔵。3.4日。

野菜を茹でてから調味料を絡めて作るのがナムルの常套レシピ。もちろん美味しくできるのですが、水溶性の栄養が流れ出るのがもったいない。茹でる代わりにオイル蒸し!オリーブオイルと塩で作ることが多いオイル蒸しを、ゴマ油をふくめナムルな調味料で。ただし加熱するとゴマ油の風味がとぶので、蒸すときの油は少量に抑え蒸した後にも加えます。他の野菜ではあまり使いませんが、菜花の苦みをまろやかにするため、ほんの少し砂糖を使っています。シャキッとしたのも、クタッとしたのも、それぞれの美味しさがあるので加熱時間はお好みで。


材料

菜花 150g

鶏ガラスープの素(パウダー)小さじ1 砂糖 小さじ1/2  水 大さじ2 ゴマ油 小さじ2(2回に分けて使用)  白ごま 適量  ※味が足らなければ醤油で調整


作り方

① 菜花を大き目の一口大にきりわけ、フライパンに入れる。

② 鶏ガラスープの素、砂糖、水、ゴマ油(半量)をまわしかけてから、蓋をして中弱火にかける。

③ 途中、2回くらい混ぜ合わせながら、菜花に火が通るまで蒸し煮に。クタクタが好きなら少し長めに。

④ 火を止め味見をして足らなければ醤油を少々くわえる。粗熱がとれたら残りのゴマ油と、白ごまを指ですりつぶしながら加える。


・好みで、すりおろしニンニクを少し加えてもOK。

・保存と賞味:密閉容器で冷蔵。3.4日。

小さいのに、それがむしろ特別感になる、うずらの卵。お弁当の隙間おかずや、おつまみに嬉しい、シンプル醤油づけ!ほんの少しオイスターソースをくわえて、濃すぎない味ながら深みをだします。 殻むきのコツは、しっかり水で冷やすこと、そして殻に細かくたくさんヒビ入れすること。するする剥けますよ。


材料

うずらの卵 10個~15個

★醤油 小さじ2 オイスターソース 小さじ1/2  水 小さじ1 生姜汁 適宜


作り方

① うずらの卵を鍋にいれ、ひたひたにかぶるくらいの水(分量外)をいれ、火にかける。沸騰させて2分、火を止め2分。その後、水にとり冷やしてから殻をむく。

② 保存容器(またはジッパー袋)に★の調味料を合わせ入れ、①の卵をくわえからめる。

③ ときどき卵のむきを返し味がなじむまで(一晩目安)置く。

・生姜汁の代わりに、おろしニンニクでも。

・保存と賞味:密閉容器で冷蔵。4.5日。

たっぷりの黒ごま&黒こしょうを衣にまぜて。ヘルシーかつ食べごたえのある一品に。風味ガツンと黒まみれに仕上げる、ささみ肉おかずです。多めの黒こしょうでピリッと仕上げるのが好みですが、お子様も食べるなら少なめ、もしくは使わずに作り、食べる前に各自が好きなだけふりかけても大丈夫。塩麹を使いジューシーな仕上がりに。冷めてもしっとり、お弁当のおかずにもぴったりです。


材料

鶏ささみ 300g  ★塩麹 大さじ2  酒 小さじ1  生姜汁 小さじ1

片栗粉 大さじ2  米粉 大さじ1 (米粉がなければ片栗粉を大さじ3に)

黒ごま 大さじ2  黒こしょう 適量  太白胡麻油 (またはお好みの植物油) 適量


作り方

① 鶏ささみ肉は筋をとり、ひと口大の削ぎ切りにしたら、★の調味料(塩麹、酒、しょうが汁)をもみこんで、15分以上置く。

② ビニール袋に片栗粉と米粉、黒ごま、黒こしょうをいれ混ぜ合わせたら、①の肉をいれ、まんべんなくまとわせる。

③ フライパンに油をやや多めにまわしいれ、②の肉を並べ入れてから、火をつける。

④ 中火で片面焼き目がついたら表裏を返し、フライパンの蓋をして肉に火が通るまで中弱火で焦げないよう蒸し焼きにする(3.4分目安)。蓋をとり、好みの焼け具合まで焼いたらできあがり。


・保存と賞味:密閉容器で冷蔵。3.4日。

洋風の里芋の作り置き総菜を作ってみよう。と意気込んだのも束の間、アイデアと呼ぶのもおこがましく、ジャガイモを里芋に置き換えただけのジャーマンポテトです。こんがり焼き目がついているほうが香ばしく美味しいので、ベーコンや玉ねぎより先に里芋からフライパンに。ベーコンをカリカリさせる必要なし、食べごたえがあるようブロックベーコンを使っています。でもスライスタイプでも、ソーセージでも代用できるかと。冷めてもおいしいので、お弁当のおかずにも。


材料

里芋 350~400g  ブロックベーコン 80g  玉ねぎ1/2個(100~120g目安)

オリーブオイル 大さじ1.5 顆粒コンソメ 2g(小さじ1弱)  黒胡椒  適量 あればパセリ


作り方

① 里芋はさっと水にくぐらせ、皮に(後で剥きやすいように)切れ目を入れてから、耐熱容器にのせラップをふんわりかけ、電子レンジ加熱する。 600wで4分前後(時間は芋の大きさによる)、串が突き通せるくらいまで。さらに焼き炒めるので柔らかくなりすぎないほうがよい。

② 玉ねぎは、薄切りに。ブロックベーコンは、8㎜幅くらいの棒状にカット。①の里芋は皮をむき、ひと口大にカット(焼き目がよくつくように広いカット面をつくる)。

③ フライパンを熱しオリーブオイルをひき、中火で里芋を焼き付ける。最初に焼き付けた面がこんがりしたら芋をひっくり返し、ベーコンと玉ねぎをくわえ、顆粒コンソメと黒胡椒であじをつけ混ぜあわせる。

④ 時々やさしく混ぜ炒め、玉ねぎがしんなり、芋が好みの焼き目になるまで炒める。

⑤ 味をみて、足りなければ塩(分量外)・胡椒で調整。あれば仕上げにパセリ(ドライでもOK)を。


・ベーコンやコンソメの塩味によって味は調整してください。 塩味を控えめにして粉チーズをふりかけても楽しめます。

・保存と賞味:密閉容器で冷蔵。4、5日。


#里芋 #ベーコン

生トマトは使いません。冬に食べたくなる煮込み料理でもあり、旬ではない季節にも味が安定しており、トマトの旨味が凝縮されたピューレを使います。手に入れやすい材料と調味料。じっくり玉ねぎを炒める手間をはぶき(蒸して甘味をスピーディにひきだせ!)煮込み時間も短く手軽に作れます。ごはんを添えればハヤシライス!? ごちそう風に、牛肉のトマト煮といってみました。しっかりコクがあるので、パンや蒸し野菜といっしょに、いかがでしょう。


材料

牛肉(切りおとし   肩ロース等少し脂がある部分) 300g  玉ねぎ 中1個(200g目安)

エリンギ 1パック (100~120g) ※またはマッシュルーム

トマトピューレ 200g  赤ワイン 大さじ3   水 100cc オリーブオイル  小さじ1 バター 適宜  顆粒コンソメ 個包装1(4.5g) ウスターソース  小さじ2~3 小麦粉 大さじ1  塩胡椒 適宜  あればローレル1枚


作り方

① 牛肉は、軽く塩こしょうをふり、小麦粉をまぶしておく。玉ねぎは、繊維に直角に1cm幅目安で切る。エリンギは、7㎜幅くらいにカットする。

② 鍋にオリーブオイルとバター1片(5~10g)をいれ熱し、玉ねぎを炒める。少し透き通り始めたら、水(分量外)を大さじ1程度くわえ蓋をして中弱火で1、2分しんなりするまで蒸し、甘みをひきだす。

③ 鍋に牛肉を加え中火で炒め、肉の色が変わったら、エリンギをくわえる。さらに赤ワインをくわえアルコール分をとばす。

④ トマトピューレ、水、コンソメ顆粒をくわえて、ざっくり混ぜ合わせる。あればローレルを入れる。焦げ付かないよう時々なべ底からかきまわしながら、中弱火で15分ほど煮込む。

⑤ ウスターソースをくわえてなじんだら味見をし、コクがほしければバターを少量くわえる。味が足らなければ、塩胡椒で整える。※好みで生クリーム(分量外)をくわえても。


・トマトピューレは150g入り200g入りなどメーカーによって容量が違います。厳密すぎず、手に入るものでOK。鍋には先にトマトピューレをいれ、水で容器内をすすぐように入れると無駄がありません。

・保存と賞味:密閉容器で冷蔵。3、4日。


#牛肉

緑の部分も柔らかいネギで作りたい、ネギが主素材のお惣菜です。世にいう無限系レシピ、つまり無限ネギというわけですが、ばくばく箸が止まらないというより、ちょっと箸休めにつまむのにいい感じ。小分けして冷凍保存すれば、お弁当のおかずにもぴったりです。卵焼きや中華スープの具材へのアレンジもできます。


材料

長ネギ 1本(100~150g) ツナ缶(オイル不使用 水煮タイプ) 1缶(70g)

★醤油 小さじ1/2 鶏がらスープの素(パウダー) ひとつまみ  

ごま油 小さじ1  ※好みでレモン汁(または柚子果汁) 適量


作り方

① 長ねぎは、7、8mm幅程度の斜め切りに。※太目の場合は縦に割ってから。緑の部分もやわらかい部分は使ってOK。

② 耐熱ボウルに①のねぎ、ツナ、★の醤油とスープの素をいれ、ラップをゆるくかけレンジ(600W)に2分半かける。

③ ラップをはずし、ごま油をまわしかけ、全体を和える。好みでレモン汁を加えても。


・保存と賞味:密閉容器で冷蔵。3、4日。

出汁も砂糖も使いません。じっくり炒めて、人参の甘味をひきだしつつ、味噌と酒がもつ旨味と甘味をまとわせます。ほんの少し本みりんをくわえますが、使う味噌が甘めなら、みりんなしでも充分。細い千切りなので(スライサーなら手軽!)、じっくり炒めるといっても時間はかかりません。醤油きんぴらより色鮮やか、お弁当の彩りおかずにぴったり。味噌味なので、ご飯に混ぜこんでよし!バターやチーズとの相性もいいのでトーストにしても楽しめます。


材料

人参 中1本(150~200g) 

味噌 小さじ1.5~2 酒 小さじ2 本みりん 小さじ1/2 摺りごま 適量(小さじ1目安) 

太白胡麻油(なければ胡麻油とサラダ油を半々にして) 小さじ2


作り方

① 人参は細めの千切りに(スライサーを使うと簡単)。

② 味噌と酒・本みりんを味噌のだまがなくなるよう混ぜ合わせておく。

③ フライパンに油をいれ、①の人参をくわえてから中弱火にかける。

④ 人参がしんなりするまで、じっくりと時々動かしながら炒めたら、②の調味料をまわしかけ全体になじむよう炒める。摺りごまを加えて、混ぜ合わせたらできあがり。


・使う味噌の塩味・甘味次第で調味料の分量は調整してください。

・保存と賞味:密閉容器で冷蔵。4、5日。

サツマイモのポテトサラダもいいけれど、これはジャガイモと半々バージョン。ほの甘さを楽しめる一品です。サツマイモは皮をいかして、見た目から存在感をわかりやすくしました。芋を2種使う分、茹でたり蒸したりせずレンチンで手間省き。味付けは王道。熱いうちに酢をしみこませ、マヨネーズは分離しないよう少しさめてから。酸味をやわらげるのと、しっとり感を長く保つために、ほんの少し砂糖をくわえるのもポイント。具材はお好みでいろいろ楽しめますが、ベーコンの塩味と玉ねぎの辛みが、ほの甘さによく合うので使っています。マスタードではなく黒胡椒をきかせるのが、この半々ポテサラにはおすすめ。

材料

ジャガイモ200g  サツマイモ200g 

玉ねぎ 100g(1/2個) スライスベーコン2枚

酢 小さじ1 きび砂糖(または上白糖) 小さじ1/2  マヨネーズ 大さじ4

塩・黒胡椒 適宜

作り方

① 玉ねぎをスライサー等で極薄切りに。砂糖(分量外)をひとつまみ降り、よく揉んでから水にさらす。

② ベーコンは細切りにして炒めておく。少し焦げ目がつく程度まで。

③ ジャガイモは皮をむき、ひと口大にカットして水にさらす。さつま芋はよく洗い、皮つきのまま一口大にカットして水にさらす。ふたつの芋の水をきり、耐熱容器にいれ、ふんわりラップして芋が柔らかくなるまでレンジ加熱する(最初2分程度、竹串でやわらかさを確かめ数十秒ずつ加熱してよい柔らかさまで)。

④ 芋が熱いうちに酢をまわしかけ、マッシャー等でつぶす。つぶし具合は好みだが、多少ゴロっとした部分を残すと、2種の芋それぞれの味と、混ざった味をともに楽しめる。

⑤ 粗熱がとれてから、水気をしっかり絞った①の玉ねぎ、②のベーコン、砂糖、マヨネーズをくわえ、塩と黒胡椒で味をととのえる。

・塩揉みしたキュウリ、茹でた人参、茹で卵など、お好みの具材を加えてもよい。素材の分量にあわせ、マヨネーズや塩・胡椒で味は調整してください。

・保存と賞味:密閉容器で冷蔵。4、5日。