月のきれいな夜だった。こんなことで恋におちていいのか、と思いながらも止められなかった。その理由をさぐるように会いつづけ、今夜は湯豆腐をはさんで向き合っている。「すりおろした蓮根がとろみになってね」自信のレシピなのか、ささやかなことを少し高揚して話すのが愛しい。やさしく、じんわり。一瞬にして始まったからこそ、沁みいる味わいのように、おだやかに深まっていくのもいい。言うほど簡単じゃないけれどね。
作り方
① 蓮根(120g程度)の皮をむき、すりおろしておく。
② 長ネギ(1本)を、4cm程度のぶつ切りにして、弱火でじっくりフライパン(またはグリル)で焼き目をつけ火を通す。
③ 鍋に、昆布だし(500cc)と①の蓮根、酒(小さじ2)・みりん(小さじ1)・塩(小さじ1/2)を加え混ぜあわせる。
④ 豆腐(1丁)を大き目のひと口大に切り分け鍋に加え、中弱火で煮る。煮立ったら弱火にしてから②のネギを加え温まったら、できあがり。
⑤ 梅干しの果肉を包丁でたたき、麺つゆに混ぜたタレ(麺つゆ大さじ1に梅干し1個目安)をそえ、好みで少し加えながら食してもよい。
※昆布だしは7㎝角の昆布を一晩つけて作る。濃いめがおすすめ。顆粒の昆布だしを使ってもOK。その場合は、酒と塩は控えめに。
※蓮根のとろみで焦げつきやすいので火加減に注意。
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