帯になった若冲

 地元地域の情報発信をしているSNSコミュティに参加している。こんな新しい店ができたとか、どこどの花が咲き始めたとか、日々ホームをホームベースにしている身にとって日常に寄り添った情報がありがたい。

 そこで知ったのが地元役所のホールで開催していた「西陣美術織 伊藤若冲展」。若冲×西陣織とは、興味深いものの掛け算ではないか!情報提供してくれた方に感謝しつつ、さっそく赴く。伊藤若冲の傑作と伝統工芸の見事な調和という触れ込み通り、若冲の「釈迦三尊像」「動植綵絵(さいえ)」を西陣織で復元表現した見事な作品がずらり並んでいた。

 髪より細い糸を使った織りがドット絵のように色を浮かび上がらせ、鳥の羽を一本ずつ描いたであろう若冲の筆跡が緻密に再現されていた。

 どうやら西陣織の伝統技術をひろく報せる取組のようで、すでに数年にわたって日本全国あちこち入場無料で巡回中、現在も進行形の企画のようだった。

 多くの作品が掛け軸のかたちで展示されていたが、帯が数点。あら素敵。そうだよなぁ西陣織だもんなぁと頷きつつ、身にまとった姿を妄想して、うっとり。若冲の絵はあくまでモチーフなので、お値段は帯としての常識価格らしいが、うっかり手を出すものでもない、今回はあくまで伝統技術を見るまでにしておこう。

 若冲も西陣織も、かなり大人になってから魅了されたものであるが、多少なりとも「知っている」ことは楽しみを深めるに影響大きいなぁと、しみじみ。若冲、西陣織、それぞれに今年どこかで、また知ろう。(投降後、さっそく出光美術館を予約、若冲作品に会ってきま~す!)

※展示会場内は撮影禁にて、チラシ画像等を掲載させていただきました。

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